スポーツ全般に関するニュースをお届けします!
スポーツに関するニュースをお届けします!
 土俵と学業、両立させます! 大相撲九州場所(12日初日、福岡国際センター)の新弟子検査が2日、福岡市内で行われ、名古屋大相撲部出身で千賀ノ浦部屋に入門した田中周一(22)が身長1メートル89、110キロで体格基準(1メートル73、75キロ以上)を堂々とクリア。合格者は内臓検査の結果を待って、九州場所初日に発表される。田中が合格すれば、国立大からは史上3人目(中退者含む)、旧帝大からは初の力士誕生となる。

 勇気あるチャレンジだ。国立大から史上3人目のお相撲さんが間もなく誕生する。名大相撲部出身の田中が九州場所の新弟子検査でパス。12日の合格発表で正式にプロとなり、「舛名大」(ますめいだい)のしこ名で初土俵を踏む。
 現在、学生相撲出身の日本人力士は幕内42人中16人いるが、学力も高い水準にある旧帝大出身力士は初めて。ほかの受験者5人と検査を終えた田中は、プロへの思いをみなぎらせた。「みんな強そうなので自分もがんばりたい。少しでも相撲の底辺拡大につながれば…」。相撲界全体を見渡す“優等生発言”も飛び出した。
 身長1メートル89、110キロ。体格基準を楽々とクリアした。愛知・豊田西高では水泳部に所属し、自由形の選手だった。名大1年の夏に学内の相撲大会に参加し、初めて相撲を取った。そのとき、「相撲はシンプルだけど奥深い」と魅力を感じて入部。2年生からレギュラーとなり、国公立大の大会で2度の団体優勝に貢献した。
 名大工学部化学生物工学科に在籍し、8月に大学院試験を受験したが、不合格。田中が進路に頭を悩ませていたとき、積極的に勧誘してくれたのが、2年前の名古屋場所で知り合った千賀ノ浦親方(元関脇舛田山)だった。
 昨年8月、二級建築士だった父・健治さん(享年58)が脳梗塞で亡くなった。母・順子さん(55)に大相撲入りを打ち明けたとき、「やりたいのなら反対しない」と背中を押され、9月に入門を決意した。「安定したサラリーマンになると言っていたけど、最も安定していない職業になった。珍しいことをする人がいると知ってほしい」。
 国立大から大相撲入りしたのは45歳の最年長力士、序二段の一ノ矢(琉球大、高砂部屋)、鳴戸部屋の弓の里(高知大中退)に続いて3人目。「一ノ矢さんとやってみたいですね」。1年留年して現在“5年生”。卒業論文執筆の仕事も残っており、本格的なけいこは年明けからになる。当面は土俵と学業を両立。異色力士の挑戦が始まる。
(江坂勇始)

<サンケイスポーツ>