競馬で世界最高峰のレースの一つ「凱旋門賞」(パリ)が10月1日(日本時間2日午前0時35分発走)に迫った。ディープインパクト(牡(おす)4歳)の日本馬初勝利を見ようと、日本人ツアー客が続々とフランス入りし、NHKも異例の地上波中継を予定するなど、盛り上がりは最高潮を迎えている。【坂巻士朗】
◇ツアー大人気
成田空港は28日から週末にかけて、旅行会社の凱旋門賞ツアーに出発する人々でにぎわった。神奈川県厚木市の会社員、小野仁幹さん(32)は、同僚の男性と参加。「レース後、(騎乗する)武豊から『今日は飛んだ』とのコメントを聞きたい」と、ディープ1着を疑わない。東京都国分寺市の大学生、菊地大翼(だいすけ)さん(20)は「何としても、世界一のレースで走る姿を見たかった」と、1人で申し込んだ。
4泊6日の近畿日本ツーリストのツアーは「ターフに最も近い指定席で観戦」とのうたい文句で、22万5000円のツアーに当初見込みの3倍となる300人が申し込んだ。同社が99年に企画した凱旋門賞(エルコンドルパサーが2着)のツアーは100人で、ディープ人気の高さが分かる。
同社総務・広報部の阿部章子さんは「多くは20代〜30代の男性。1人での参加も目立ちます」と話す。また、JTBのツアーにも約350人が参加。競馬中継で知られるアナウンサー、杉本清さんらが現地での前夜祭に出席するなど、お祭りムードを演出する。
◇地上波で中継
「日本でも見たい」との声に対応したのはNHKだ。10月2日午前0時半の発走予定に合わせ、総合テレビは2日午前0時2分から、衛星第1は1日午後11時半から、それぞれ中継や特集を放送する。NHKが、海外競馬を地上波で中継するのは初めて。NHK広報部は「ディープは従来の競馬ファンにとどまらず、一般の人にも関心は高いと判断した」と話す。
日本中央競馬会は9月4日から、「世界のディープを見逃すな」とのナレーションとともに、過去の凱旋門賞のシーンやディープの映像をつなげたCMをテレビで流している。広報部の中村圭吾さんは「個別の馬を対象にしたCMは初めて。競馬の魅力をPRする絶好の機会」と説明する。
◇現地でも注目
凱旋門賞には、69年にスピードシンボリなど6頭の日本馬が挑戦しているが、エルコンドルパサーの2着が最高で、残る5頭すべてが2けた着順に敗れている。しかし、今回のオッズで、ディープに最高の評価をするヨーロッパのブックメーカーも登場した。現地で注目されるのはなぜか。
世界の競馬に詳しい解説者、合田直弘さんは「日本の重賞の結果は現在、海外でも報じられることが多い。キングジョージ6世&クイーンエリザベスDS(7月、英国)で、ハーツクライが3位とはいえ素晴らしい走りを見せたことも、日本馬の実力を知らしめた」と説明する。
CS放送の「グリーンチャンネル」競馬キャスター、小川真由美さんは「ディープの走りに魅了される気持ちは万国共通」と指摘する。「他の馬に比べてきゃしゃに見えるディープが、まるで飛ぶように軽々とゴールする美しい姿は、報道を通じてヨーロッパでも浸透し始めているのでは」と話す。
(毎日新聞) - 9月30日11時59分更新
◇ツアー大人気
成田空港は28日から週末にかけて、旅行会社の凱旋門賞ツアーに出発する人々でにぎわった。神奈川県厚木市の会社員、小野仁幹さん(32)は、同僚の男性と参加。「レース後、(騎乗する)武豊から『今日は飛んだ』とのコメントを聞きたい」と、ディープ1着を疑わない。東京都国分寺市の大学生、菊地大翼(だいすけ)さん(20)は「何としても、世界一のレースで走る姿を見たかった」と、1人で申し込んだ。
4泊6日の近畿日本ツーリストのツアーは「ターフに最も近い指定席で観戦」とのうたい文句で、22万5000円のツアーに当初見込みの3倍となる300人が申し込んだ。同社が99年に企画した凱旋門賞(エルコンドルパサーが2着)のツアーは100人で、ディープ人気の高さが分かる。
同社総務・広報部の阿部章子さんは「多くは20代〜30代の男性。1人での参加も目立ちます」と話す。また、JTBのツアーにも約350人が参加。競馬中継で知られるアナウンサー、杉本清さんらが現地での前夜祭に出席するなど、お祭りムードを演出する。
◇地上波で中継
「日本でも見たい」との声に対応したのはNHKだ。10月2日午前0時半の発走予定に合わせ、総合テレビは2日午前0時2分から、衛星第1は1日午後11時半から、それぞれ中継や特集を放送する。NHKが、海外競馬を地上波で中継するのは初めて。NHK広報部は「ディープは従来の競馬ファンにとどまらず、一般の人にも関心は高いと判断した」と話す。
日本中央競馬会は9月4日から、「世界のディープを見逃すな」とのナレーションとともに、過去の凱旋門賞のシーンやディープの映像をつなげたCMをテレビで流している。広報部の中村圭吾さんは「個別の馬を対象にしたCMは初めて。競馬の魅力をPRする絶好の機会」と説明する。
◇現地でも注目
凱旋門賞には、69年にスピードシンボリなど6頭の日本馬が挑戦しているが、エルコンドルパサーの2着が最高で、残る5頭すべてが2けた着順に敗れている。しかし、今回のオッズで、ディープに最高の評価をするヨーロッパのブックメーカーも登場した。現地で注目されるのはなぜか。
世界の競馬に詳しい解説者、合田直弘さんは「日本の重賞の結果は現在、海外でも報じられることが多い。キングジョージ6世&クイーンエリザベスDS(7月、英国)で、ハーツクライが3位とはいえ素晴らしい走りを見せたことも、日本馬の実力を知らしめた」と説明する。
CS放送の「グリーンチャンネル」競馬キャスター、小川真由美さんは「ディープの走りに魅了される気持ちは万国共通」と指摘する。「他の馬に比べてきゃしゃに見えるディープが、まるで飛ぶように軽々とゴールする美しい姿は、報道を通じてヨーロッパでも浸透し始めているのでは」と話す。
(毎日新聞) - 9月30日11時59分更新